吸江寺(きゅうこうじ)は1650年に創建されました。江戸初期には何もない農地が広がる場所でしたが現代になっては渋谷、恵比寿、表参道駅からいずれも徒歩15分という好立地となり、また驚くほど静かな場所にあります。國學院大學、実践女子、青山学院初等部、東京女学館や公立の小中学校、常陸宮邸などに囲まれ治安の良さにも恵まれております。
創建時代、剣術に秀でた開山和尚のもとに多くの門下生が剣術と禅について学びに来られていました。現代でも受け継がれている「無外流」という剣の一派は吸江寺から生まれたともされています。
三百年以上経ち、あらためて〜人の集う寺〜として寺を交流の場にして頂ければ嬉しい限りです。
社会では寺院を葬式仏教と揶揄する風潮もありますが、そのようなことは過去のことといわれるようになれば本望です。
報恩感謝。禅の根本的な考え方です。自分も何かの為に頑張り、また誰かの頑張りによって自分も生かされているというものです。つまりは「ありがとう」「おかげさま」という気持ちを持ち続けることを忘れてはならない、そして人と人との繋がりを大切に思い「生かされている」ということを自覚するということです。またこの教えは人間にたいしてのみ当てはまる事ではなく、自然に対しても言えることということでもあります。当寺ではこの精神を大事にしています。少しづつでも実践できるようになれば有り難い限りです。